英国大学の特徴〜美術大学編〜
筆者の専攻は美術系でした。そういった系統の仕事についていました。夢がある業界、と言われることがありますが、筆者の感覚としては夢を追ってるという感覚はあまり無く、課題やレポートに追われ、評価されなかったら人生が終わる、と終始びくびくしていた思い出があります。才能がなければそれまで。セーフティーネットなどないという空気を出されていました。
よく好きだからできる。と言いますが、好きでもなければやってられない目にあうという事の言い換えです。楽しい事ばかりでは間違いなくありません。ですのでご自身やお子さんがこういった分野に進みたいという方は、こういう事情をよく理解させてあげてください。
海外の美術大学で学ぶという事
●西洋美術史や世界史の内容を把握している事は必須。一般教養として基礎的な西洋哲学の知識を求められる
もちろん知ってるよね?みたいなノリで授業が始まると思います。筆者も大学時代単位を取りましたが、当時は大学に入って真面目に勉強してる人は人格異常の変質者という空気があり、内容などさっぱり頭に入っていませんでした。こんな大人にならないでください。四年制の大学に入る方は、1年目は必ずファウンデーションという基礎的な教養を身につける学期になります。その時期にそういった知識を身につけることになると思います。
●感覚的で抽象的な内容を共有しなければならない分野なので、語学の壁はさらに高くなる可能性がある
美術分野特有の問題だと思います。かなりのモチベーションと積極性が必要になると思います。
●新卒採用の時期と必ずずれる
高校卒業後、海外の大学に進学される方にとっては一番考えなければならない問題だと思います。学期の始まりが9月なので、日本の大卒採用のスケジュールとなかなか合いません。美術分野はポートフォリオの質が全てという考え方もあるので、比較的年齢や経歴などは障害にならない傾向にあると思いますが。雇用の形式もかなり多様化しているので、これから先はあまり気にならなくなるかもしれません。
筆者は大学院に行くとこになります。大学時代と仕事でのポートフォリオがあり、やや語学レベルが足りていませんが、入学を許可されました。その点は大学時代と仕事時代にお世話になった方に感謝です。ポートフォリオを真面目に作っていれば、かなり柔軟にチャンスにめぐりあえるというのがこの分野の強みであると思います。
こういった分野に興味がある方の参考になれば幸いです。